足首捻挫で腫れた症状への処置とは?テーピングの巻き方で治療期間は変わる

04.202016

この記事は4分で読めます

こんにちは、かじです。

 

今回は足首を捻挫してしまった時の対応について、全体の流れをお話しします。

 

足首捻挫はスポーツの中で圧倒的に多いケガですので、多くの事が分かっています。それだけに、正しい対応を知っているとスポーツ復帰の時期を短くする事もできるのでしっかりと学んでおくと得をするはずです。

 

それでは、この記事を読んでいるあなたの能力が最大限に発揮され、所属するチームに貢献できるように祈りながら進めていきます。

 

参考記事

▶足首の痛みと腫れが外側か内側か前側か後ろ側にあるかで治療が変わる!!医者による足首の痛み部位別まとめ

 

 

足首捻挫で腫れて内出血する原因とは?

 

 

さて、足首は正式には足関節(=そくかんせつ)と呼びます。どうでもいい事なのですが、一応お伝えしておきます。

 

そして、意外と知られていませんが捻挫とは靭帯を痛める事です。

 

靭帯は骨と骨をつなぎ、関節を安定させる働きがあります。その靭帯が完全に切れてしまう事は靭帯断裂と呼びますが、捻挫はその手前という感じです。

 

 

 

 

 

体の中には細かな血管(毛細血管)が網の目のように張り巡らされていて、もちろん足首の靭帯の周りにも沢山あります。

 

ですから、足首捻挫で靭帯が損傷するとその毛細血管は切れて出血してしまうのです。これが怪我で内出血する理由です。

 

その他にも、

  • 骨折
  • 肉離れ
  • 脱臼

の時などには、同じ理由で内出血してしまうのです。

 

普通、捻挫よりも骨折の方が内出血がひどいのですが、重症な捻挫の場合は骨折と同じようにかなり腫れます。では、捻挫と骨折をを見分ける方法はあるのでしょうか。

 

 

参考記事

筋肉と腱と靭帯の違いを図を使って徹底解説

 

 

 

足首捻挫の症状と骨折の症状は違うのか?

 

 

同じように足首を捻った時にも、捻挫する時と骨折する時があります。

 

靭帯と骨を比べると、硬さは靭帯<骨ですから、感覚的には怪我をした時の衝撃が捻挫<骨折であるのは分かると思います。

 

衝撃が強いほど多くの毛細血管は切れてしまいますから、普通は内出血の量は捻挫<骨折となります。ですから、すごく腫れていたら骨折を疑うというのが一般的です。

 

 

 

 

しかし、中にはすごく強い衝撃で捻挫してしまい、靭帯が完全に切れてしまう事もあります。そのような時は多くの毛細血管が切れてしまうのでかなり腫れて、内出血の量だけでは捻挫か骨折かを判断する事はできません。

 

レントゲンを撮ればすぐに判断できますので、迷わず病院に行きましょう。

 

 

その他にも、

  • 足首を捻った時にボキッと鳴った
  • 歩けないくらい痛い
  • 動かすとゴキゴキ音がする

そんな時はできるだけ早めに病院に行って相談した方がいいでしょう。

 

 

ただ、病院に行くまでの間にどのような処置をしたかによって、その後の復帰までにかかる時間は変わってきます。その方法をこれからお話ししますので、ぜひ活用して下さい。

 

 

参考記事

筋肉と腱と靭帯の違いを図を使って徹底解説

 

 

足首捻挫の処置方法で治療期間が変わる?

 

 

足首捻挫は重症度によって3つに分かれます。

  • Ⅰ度:ちょっと捻った程度。靭帯の微細な損傷。復帰までは数日。
  • Ⅱ度:中程度の捻挫。靭帯の部分的な断裂。復帰までは2-3週程度。
  • Ⅲ度:靭帯の完全断裂。復帰までは1-2ヶ月。

 

これらの分類は頭の片隅に置いておくだけで良いです。

 

 

怪我をした直後は残念な気持ちでいっぱいになりますが、少し冷静になってくると復帰までの時間をできるだけ短くしたいと考え始めるのではないでしょうか。

 

そのためには、怪我をしてすぐの処置が重要です。その処置によって復帰までの期間を短くできるのです。

 

 

怪我をした直後にまず考えるべきは、内出血をできるだけ少なくする事です。

 

そのための応急処置をRICE処置と呼びます。簡単に言うと、

  • 冷やす
  • 圧迫する
  • 足を心臓よりも高く上げる

を怪我の直後から行うのですが、その全てが内出血をできるだけ減らす事を目的としています。

 

 

内出血は2-3日続くと言われているので、その間はRICE処置を徹底して、少しでも内出血の量を減らして下さい。

 

そして、さらに復帰までの期間を短くするために、テーピングを使う事もあります。

 

 

参考記事
足首捻挫の痛みと腫れへの応急処置とは?RICE処置の基本を医者が解説

 

 

 

足首捻挫ではテーピングの巻き方が時期によって変わるってホント?

 

 

テーピングと言えば、怪我がある程度治ってきてグランドでリハビリをする時に巻くという印象があるかもしれません。

 

しかし、怪我をしてすぐにRICE処置の一部として巻くこともあります。特にⅡ度以上の捻挫で腫れがひどくなりそうな時は効果的です。

 

そして、当然ですが復帰する時のテーピングは全く違う巻き方です。

 

 

このように足首捻挫に対するテーピングの巻き方は1つではなく、タイミングによって変化していきます。

 

 

テーピングに関しては、言葉で説明するよりも動画を見てもらった方が分かりやすいと思い、自分で撮ってみたりもしたのですが、とてもいい動画を見つけたので、ぜひ見てみて下さい。怪我直後のテーピングです。

 

 

 

 

これは「オープンバスケット」と呼ばれるもので、その名の通り、テーピングの一部を空けて血液を逃がす通り道を作ってあげるのが特徴です。

 

普通にテーピングを巻くと逆にうっ血して腫れてしまうので絶対にしてはいけません!

 

 

いかがでしたか?もし、足首を捻挫してしまった時は、これらの知識を総動員して少しでも早く復帰できるように頑張ってみましょう。

 

もし分からないことがあれば気軽に相談してみて下さい。

 

 

参考記事

足関節捻挫のテーピングの巻き方は簡単なのか?医者のおすすめ動画まとめ

 

 

 

まとめ

 

 

・足首=足関節(そくかんせつ)。

 

・捻挫とは靭帯を痛める事。

 

  • 捻挫
  • 骨折
  • 肉離れ
  • 脱臼

では、毛細血管は切れて内出血する。

 

・一般的に内出血の量は、捻挫<骨折。

 

足首捻挫は重症度によって

  • Ⅰ度:ちょっと捻った程度。靭帯の微細な損傷。復帰までは数日。
  • Ⅱ度:中程度の捻挫。靭帯の部分的な断裂。復帰までは2-3週程度。
  • Ⅲ度:靭帯の完全断裂。復帰までは1-2ヶ月。

の3つに分かれる。

 

・怪我をしてすぐの処置が大切で、その処置によって復帰期間は短くできる。

 

・捻挫に対するテーピングの巻き方はタイミングによって変化する。

(怪我してすぐはオープンバスケット。)

 

 

では、今回はこの辺りで失礼します。

ありがとうございました。

 

 

 

 

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プロフィール

はじめまして、かじです。私はアスリートを目指していましたが怪我で諦めました。その後、スポーツドクターを志し、現在はアスリートからスポーツ愛好家の方々の怪我を治すのはもちろん、彼らの能力が最大限に発揮されるようにサポートしています。私自身がアスリートを目指していましたし、現在まで多くのプロ選手をサポートしてきたので、スポーツドクターの視点から選手がステップアップするためのヒントをお伝えすることができます。ですから、怪我をしている時はもちろんのこと、怪我をしていなくても私が伝えられることは沢山あるのです。そして、私はアドバイスをする時は、現役時代だけではなくその人の人生全体を見た時にどうするべきかという視点を大切にしています。壁にぶつかったり、行き詰ったりしていて、何かヒントが欲しい時は気軽にお問い合わせ下さい。そうすることできっと前に進めるはずです。 ⇒詳しくはこちら

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