ハムストリングス肉離れの症状と治療期間を軽度と治らない場合に分けて解説!太ももの裏がピキッとなったらどうするのか

11.032015

この記事は6分で読めます

こんにちは、スポドクKです。

 

今回は太もも裏の肉離れについてお話しします。太もも裏はハムストリングスと呼ばれ、肉離れがとても多い部位です。そして、最近その肉離れについて新しい考え方が主流となってきましたので、それについてもお話ししていきます。

 

以前の知識では肉離れから復帰する期間が長くなってしまう事もありますので、ぜひ新しい考え方を知ってください。

 

それでは、この記事を読んでいるあなたの能力が最大限に発揮され、所属するチームに貢献できるように祈りながら進めていきます。

 

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ハムストリングス肉離れを起こした大学生

夏も終わり、涼しくなってきた今日この頃、たいてい学生の練習は学校の授業が終わってからなので、日も落ちてからで寒く練習を見るのには厚着をして行く必要があります。

 

以前、季節の変わり目に軽装で練習を見に行って風邪を引いてしまった私は、それから寒さにはかなり気を遣います。それは選手にとっても同じ状況で、「こりゃ、ちゃんとアップしないと怪我するな。」と感じていました。

 

 

練習が始まってから1時間が経過し、試合形式の練習が始まりました。今日は体を追い込むきつい練習の日です。皆もそれが分かっているので、どことなく緊張した面持ち。

 

 

そんな中、サイドハーフでレギュラーを争っている大学2年生のT君が左の太もも裏を気にしていたので、確認しに行きました。

 

「どうした?」選手が太もも裏を気にするのはこちらとしてはあんまり気持ちのいいものではありません。というのは、その場所は肉離れをよくする部位でそういう場面を何度も見ていたからです。

 

 

しかし、T君は「いや、ちょっと相手とぶつかっただけです。大丈夫す。」と何事もなかったように練習に戻っていきました。

 

 

それから15分くらい経ってから、「あ!!」と言って、ボールを追いかけていたT君が急にもも裏をおさえて走るのを止めてしまいました。

 

 

「しまった!」私は後悔しましたがもう手遅れです。「間違いなく肉離れしちゃったな・・・」いつも見る肉離れと同じ光景を見ながらそう思い、私はT君に駆け寄っていきました。

 

参考記事

▶足首捻挫の痛みと腫れへの応急処置とは?医者がRICE処置の基本を解説

 

 

 

ハムストリングス肉離れの症状とは

以前詳しくお話ししましたが、軽度の肉ばなれは筋肉中にある細かい血管が切れているだけで、筋肉自体には異常がありません。今回は最も肉離れの多い太もも裏(ハムストリングス)を例にして解説します。

 

ハムストリングスとはもも裏の筋肉で、大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋を合わせた総称。

ハムストリングスとはもも裏の筋肉で、大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋を合わせた総称。

 

「え?肉離れって筋肉が離れる事じゃないの?」と思われるかもしれませんが、このように筋肉内にある細かい血管が破れるだけのものを「肉離れⅠ度」と呼びます。

 

 

それに比べて、「肉離れⅡ度」は筋肉にダメージがある為に、復帰するまでに時間がかかります。

 

ですから、以前はⅡ度以上が肉離れと考えられていて、その症状としては、

  • 押すと痛い
  • ストレッチをすると痛い
  • 力を入れると痛い

というのが必須です。

 

 

しかし、これらの症状はⅠ度の肉ばなれには当てはまらない事があります。例えば、太もも裏の奥の方がⅠ度の肉離れになると、

  • 押してもどこが痛いかはっきりしない
  • ストレッチをしても痛くない(筋肉にはダメージが無いから)
  • 力を入れてもあんまり痛くない

 

という事もよくあり、そのままの状態で練習を続けるとさらにひどく損傷してⅡ度の肉離れになってしまい、復帰までに長い時間がかかってしまいます。

 

それを防ぐためには、肉離れをした後に私が直接触っても判断が難しく、ある検査が必要になる場合場あります。さて、その検査とは一体どんなものでしょうか。

 

参考記事

肉離れの治療期間は病院で太ももへのテーピングを教えてもらって変わるのか

 

 

 

ハムストリングス肉離れが軽度の時にも必要は検査とは

さて、Ⅰ度の肉離れを判断する最もよい方法はある画像診断を利用する事です。そして、それは海外では簡単にできない検査で、世界中を見渡しても日本にダントツで多いものです。

 

と、クイズ風にしてみましたがもう分かってますよね。そう、その検査とはMRIです。ヒントにもありましたが、MRIは日本にダントツで多く、それほど重症でない患者さんにも使えるのが現状です。

 

海外ではMRIは高価過ぎて、プロ選手以外は超重症の患者さんにしか使用させてもらえません。

 

 

その点、日本は本当に恵まれていて、軽度の肉離れであってもMRIを撮りたいと言えば撮ってもらえる環境なのです。この環境を利用しない手はありませんよね。

 

MRIを撮影すればすぐに、

  • 血管だけが破れているのか(Ⅰ度)
  • 筋肉にダメージがあるのか(Ⅱ度)

分かってしまいます。

 

 

ですから、日本ではJリーガーは肉離れが疑われたら、MRIと撮影するチームが多いようです。

 

参考記事

レントゲンとCTとMRIの違いとは?!整形外科の画像検査を医者が徹底比較!!

 

 

 

ハムストリングス肉離れの治療期間を決める方法とは

しかし、Jリーガーの場合は生活もかかっているし、すぐにMRIを撮れる環境にもあるだろうけど、学生の場合はそうもいかない。という方もいるでしょう。確かに、MRIは1回6~8千円かかりますので、学生にとっては安くはありません。

 

そこで、本当はあまり勧めたくないのですが、今回は特別に高い確率で肉離れのⅠ度とⅡ度を見極める方法をお教えしましょう。

 

 

あまり勧めたくないのは、この方法が80%くらいの精度だからです。MRIならほぼ100%判定できる訳ですから、できればそちらをお勧めしたい。しかし、自分も経験した貧乏学生時代、MRIを撮ると生活が圧迫される・・・。

 

 

そんな方の為にヒントの1つとして聞いて下さい。その方法とは、「もも裏のストレッチをして、痛みがあるか調べる」です。これを「ストレッチ痛」と呼びます。

 

ハムストリングスのストレッチ。この姿勢でもも裏が痛い時は「ストレッチ痛」があると考え、肉離れの可能性が高い。

 

 

上にも書きましたが、Ⅱ度の肉離れは、

  • 押すと痛い
  • ストレッチをすると痛い
  • 力を入れると痛い

のが特徴です。

 

それに比べて、Ⅰ度の肉離れは

  • 押してもどこが痛いかはっきりしない
  • ストレッチをしても痛くない(筋肉にはダメージが無いから)
  • 力を入れてもあんまり痛くない

という特徴がありました。

 

 

この中で最も違いが分かりやすい、「ストレッチをした時に痛みがあるか」を判断材料にしているのです。

 

これは、肉離れの分類上も的を得ていて、

  • Ⅰ度は筋肉のダメージが無く、
  • Ⅱ度は筋肉のダメージがるわけですから、

Ⅰ度では筋肉を伸ばしても痛みは出ない筈です。

 

 

何度も言いますが、肉離れを疑ったらMRIをできるだけ撮影するのをお勧めしますが、それが出来ない状況の時には、「ストレッチ痛」の有無を1つの判断材料にして下さい。

 

参考記事

膝での打撲の違和感を早く治す処置に湿布は必要か?医者が太股の打撲の症状と治療を解説

 

 

 

まとめ

ここまで、肉離れの症状についてお話ししました。肉離れは特にⅠ度とⅡ度を見分ける事が大切です。それは治療期間が異なるからですが、それを見分けるのに最も適しているのはMRI検査でした。

 

しかし、中にはMRIを撮影できない状況にある選手もいるので、その時は「ストレッチ痛」の有無を判断材料の1つにして下さい。

 

 

ところで、大学生のT君はケガをした直後には、明らかなストレッチ痛がありました。

 

今までの話の内容を元にすると、MRIを撮らずにそのままⅡ度の肉離れとして対応してもよかったのですが、そこは将来はプロを目指す選手、意識を高く持っていて、詳しく状況を知りたいと言って事でMRIを撮影しました。

 

思った通りⅡ度の肉離れでしたが、やはり、ストレッチ痛がある場合は=Ⅱ度の肉離れという事を裏付ける結果となりました。

 

 

さて、今回は肉離れの症状についてお話ししてきましたが、実際に肉離れになってしまった後にはどのような対応をすべきなのでしょうか。

 

適切に対処する事で復帰までの期間を短縮する事ができます。という事で、次回は肉離れをした後の対応とその後のリハビリについて分かりやすくお話ししていこうと思います。

 

 

それでは今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。

 

次回の記事

▶太ももの肉離れが完治する処置と治療とは?医者がハムストリングス肉離れの早い治し方とスポーツリハビリを解説


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プロフィール

2017-04-08_151306 はじめまして、スポドクKです。私はプロサッカー選手を目指していましたが怪我で諦めました。その後、スポーツドクターを志し、現在はプロ選手からスポーツ愛好家の方々の怪我を治すのはもちろん、彼らの能力が最大限に発揮されるようにサポートしています。私自身がプロ選手を目指していましたし、現在まで多くのプロ選手をサポートしてきたので、スポーツドクターの視点から選手がステップアップするためのヒントをお伝えすることができます。ですから、怪我をしている時はもちろんのこと、怪我をしていなくても私が伝えられることは沢山あるのです。そして、私はアドバイスをする時は、現役時代だけではなくその人の人生全体を見た時にどうするべきかという視点を大切にしています。壁にぶつかったり、行き詰ったりしていて、何かヒントが欲しい時は気軽にお問い合わせ下さい。そうすることできっと前に進めるはずです。 ⇒詳しくはこちら

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