こんにちは、かじです。
今回は腰痛がある時にぎっくり腰とヘルニアの見分け方についてお話しします。この2つを間違えてしまうとかなり処置が変わってきますので、ぜひこの記事を参考にして下さい。
それでは、
参考記事
▶かじのプロフィール
前回までは私自身のぎっくり腰の治療についてお話ししてきました。色々な方からの反響があり嬉しかったのです。中には本当に心配して下さった方もいましたが、もう大丈夫です。ありがとうございます。
けれど、質問をして頂いた方の中で勘違いされていて危険だなと思うものがいくつかあったのでここで付け加えておきます。
それはどういう質問かと言うと、「私も腰痛がひどいのですが、同じ治療で大丈夫ですか?」というもの。
しかし、私が行った治療はぎっくり腰に間違いないと判断したからであって、腰痛全てに当てはまらりません。むしろそのような治療をして逆効果になる事もあるので、注意が必要です。
ですから、腰痛になったら最初の診断はしっかりとやってきたいところです。
そこで今回はぎっくり腰の診断はどうやって行うのか、そして、腰痛で他に気を付けなくてはならない疾患についてお話ししていきます。
それでは始めていきましょう。
ぎっくり腰とは何か
ぎっくり腰は別名、
- 腰椎捻挫
- 急性腰痛
などと呼ばれます。
私達医者は、「これはぎっくり腰ですね。」と判断する前にはどんな事を考えているのでしょうか?
簡単に言うと、
- 骨に異常があるか
- ヘルニアがあるか
この2点です。
言い換えると、
- 画像検査で異常がない(=骨に異常がない)
- 神経症状が無い(=ヘルニアがない)
そんな腰痛をぎっくり腰と診断しています。
骨の異常とは何か
まず、骨の異常とは骨折している事です。例えば腰椎分離症などがありますが、骨に異常があると治療方針が全く変わってきます。
私がした様に鍼などは全く効きませんし、動かすとむしろ痛くなります。ですから、動けなるほどの腰痛になった場合は、整形外科でレントゲンを撮ってもらった方がいいです。
神経症状とは何か
もう1つ、神経症状とは何でしょうか。これは椎間板ヘルニアの時に起こる症状の一つです。腰を一発で痛めた時に、ヘルニアになってしまう事もあるので注意が必要です。
椎間板ヘルニアとは椎間板が元の位置からはみ出してしまう事で、はみ出した先に神経があるとその神経を圧迫してしまいます。
そもそも、首から腰にかけて脊髄と言う太い神経があり、その神経から枝分かれして腕や脚に神経が通っています。
腰からは脚の方に神経が行っているので、腰の根元でヘルニアが起こると、おしりや太ももの裏側が痛くなったりしびれたりします。ひどい時には足の指の力が入らなくなります。
そういった、
- 脚の痛みやしびれ
- 力は入りにくくなる事(筋力低下)
の事をまとめて神経症状と言います。
これらの症状はぎっくり腰だけでは決して起こらないので注意が必要です。
簡単な神経症状の調べ方
椎間板ヘルニアは腰の後ろに出っ張るので、腰を後ろに反らせると症状がひどくなります。
つまり、普通にしてると何ともないのに、体を反ると脚に痛みやしびれが出るのです。
おそらく病院に行くと同じような検査をされます。「Kemp(けんぷ) テスト」という名前もついています。
私も自分がぎっくり腰になった時には、体を反らしてみて脚に痛みがない事を確認して「よかった、ヘルニアではなさそうだ!」と思って安心したのでした。
まとめ
腰を痛めて、「これはぎっくり腰かもな。」と思っても必ず病院に行く様にしましょう。
そこで、レントゲンを撮ってもらい
- 画像検査で異常がない(=骨に異常がない)
- 神経症状が無い(=ヘルニアがない)
事を確認しましょう。
骨に異常がなく、ヘルニアでもないのが分かったら、晴れて「ぎっくり腰」としての治療ができます。自分で予測して考える事は大切ですが、決して自分だけで判断しない方がいいです。
後になってあの時調べておけば良かったというのはよくある事です。最短で治す為には最初の一歩が大切ですよ。
それでは今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。