腰と足が痛い原因と治療方法を医者が解説!手術が必要になるのはこんな時

07.082015

この記事は5分で読めます

こんにちは、スポドクKです。

 

 

今回は腰が悪くなった時に起こる神経痛についてお話します。神経痛が起こる原因からその対応まで、この記事でひと通り分かるように丁寧に説明していきます。

 

 

それでは、この記事を読んでいるあなたの能力が最大限に発揮され、所属するチームに貢献できるように祈りながら進めていきます。

 

参考記事
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腰の構造を復習します

前回まで、腰の全体像と椎間板についてお話ししました。

 

 

腰の全体像で話した3つのポイントのうち、残すは神経だけです。

 

 

腰椎の模型を左から見た図

腰椎の模型を左から見た図

 

  • 骨=腰椎
  • 椎間板
  • 神経(※脊髄「せきずい」+神経根「しんけいこん」)

 

 

神経の働きは、筋肉を動かす事(運動)と身体の信号を受け取る事(感覚)に分けられます。(※感覚とは、痛みを感じる、熱い、冷たいなどの事です。)

 

神経系はとても奥が深く、簡単に説明できるものではありません。ここでは、神経系が大まかに理解できるように、分かりやすさを重視して説明していきたいと思います。

 

 

 

神経の全体像とは!?

まずは、神経系全体について簡単に説明していきます。

 

神経系は脳から始まります。そして、脳から伸びる太い神経(※脊髄「せきずい」)が、腰のあたりまで伸びています。

 

さらに、脊髄から神経根(しんけいこん)が枝分かれし、それがさらに枝分かれして末梢神経(まっしょうしんけい)となり腕や脚に達します。

 

 

ですから簡単にまとめると、

  • ⇒脊髄「せきずい」
  • ⇒神経根「しんけいこん」
  • ⇒末梢神経「まっしょうしんけい」

の順で神経は脳から指先までつながっている事になります。(※厳密に言うともっと細かく分かれていますが、ここでは今後の説明に困らない程度に超簡単にまとめています。)

 

 

 

脳に近いほど大事

ここでもう1つ、言葉を覚えて下さい。

  • 末梢:指先に近い方向
  • 中枢:末梢の反対で脳に近い方向

(※ちなみに、脳や脊髄は中枢神経と呼ばれます。)

 

 

末梢⇔中枢

という関係が分かったところで、神経の大事なルールを1つだけ説明します。

 

 

「ダメージを受けた場所より末梢の神経は機能しなくなる。」

 

 

神経は木の枝の様に枝分かれしていて、根本(中枢)に近いところがダメージを受けるほど、被害が大きくなります。

 

例えば、木の枝でも根元に近いところを切ってしまうと、その先に付いている枝や葉っぱが大量に落ちてしまいますよね。

 

 

神経は抹消に行くほど枝分かれしています

神経は抹消に行くほど枝分かれしています

 

葉っぱを神経の働き、つまり、感覚や運動に置き換えると、中枢がダメージを受けるほど、多くの働きが失われる事になります。

 

 

手首で神経がやられると手の平や指に症状が出るだけですが、肩で神経がやられると腕全体に症状が出る、といった感じです。ですから、神経は中枢でダメージを受けると、取り返しのつかない被害を受ける事になります。

 

 

 

脊髄は骨に守られている

中枢でのダメージを防御する為に、脳と脊髄(※中枢神経)は骨によって守られています。頭がい骨と腰椎です。

 

ですから、大まかに言うと、

  • 中枢神経は骨の中
  • 末梢神経は骨の外

にあると言えます。

 

 

腰骨を上から見た模型 骨の中にある太い神経を脊髄と呼ぶ

腰骨を上から見た模型 骨の中にある太い神経を脊髄と呼ぶ

 

中枢神経は骨に守られているから安心だ!と思われるかもしれませんが、そう単純ではありません。

 

 

 

 

腰の手術が必要な時とは?!

腰の手術が必要な場合は大きく分けて2つあります。

 

それは、

  • 腰の神経が圧迫されている時
  • 腰の骨が不安定な時

の2つです。

 

 

腰の手術それぞれに対応していて、

  • 除圧術(←神経の圧迫を取り除く手術)
  • 固定術(←不安定になった腰を金具で固定する手術)

と呼ばれます。

 

 

「除圧術」は骨を削るだけなので短時間でできる比較的簡単な手術です。「固定術」は神経の近くに金具を入れるのでかなり気を遣う長時間の難しい手術です。

 

この2つの手術を組み合わせて行う事もありますが、スポーツ選手が固定術をしなくてはならない事は稀で、主に除圧術を行う事になります。

 

 

これまで解説したヘルニアの手術も神経の圧迫を取り除くという意味では「除圧術」の一種と考えもらって構いません。

 

 

 

除圧術が必要な場合とは?!

「除圧術」が必要となるのは、神経が何かに圧迫されていて、それを取り除いてあげれば回復する場合です。

 

先ほどお話した様に、考え方としては椎間板ヘルニアの手術も同じです。椎間板ヘルニアの場合は神経を圧迫している椎間板を取り除くのが目的でした。

 

 

椎間板に圧迫された神経の模型

椎間板に圧迫された神経の模型

 

しかし腰で神経を圧迫するものは椎間板以外にもあります。

 

例えば、

  • 靭帯
  • 腫瘍

です。

 

症状が強ければ、これらを取り除く手術が必要となります。

 

 

手術で神経は治らない?!

腰の手術に限らずどんな手術でも神経があったら、そこには触れずにそっとしておくのが普通です。

 

なぜなら、手術中にジャマな神経を少しよけていただけで、手術後に痛みやしびれが出てしまう事があるからです。(※神経の奥に椎間板があるので、それを取り除くためには神経を優しくよける必要があります。)

 

ある意味、医者にとって神経はアンタッチャブルな領域です。逆に言うと、腰で神経が圧迫されていても、手術では原因となっている神経自体には触れません。

 

「え?神経を治してくれるんじゃないの?」

とよく言われるのですが、私達は神経を手術では治せません。

 

 

 

手術でできる事とできない事

私達がする腰の手術では、神経の周りの環境を整えるだけです。つまり、神経の圧迫を取り除き、できるだけ神経にストレスのかからない状態にするという事です。

 

 

それから先、神経の症状が治ってくるのは神経の自己治癒能力によります。ですから、私達は手術をしたら痛みなどの症状が治るのをじっと待つしかありません。

 

そして、症状はすぐに取れない事もあります。長い時間圧迫されていた神経ほど回復に時間がかかると言われています。手術するとなったら早めにした方がいい理由がここにあります。

 

 

それでは、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。


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プロフィール

2017-04-08_151306 はじめまして、スポドクKです。私はプロサッカー選手を目指していましたが怪我で諦めました。その後、スポーツドクターを志し、現在はプロ選手からスポーツ愛好家の方々の怪我を治すのはもちろん、彼らの能力が最大限に発揮されるようにサポートしています。私自身がプロ選手を目指していましたし、現在まで多くのプロ選手をサポートしてきたので、スポーツドクターの視点から選手がステップアップするためのヒントをお伝えすることができます。ですから、怪我をしている時はもちろんのこと、怪我をしていなくても私が伝えられることは沢山あるのです。そして、私はアドバイスをする時は、現役時代だけではなくその人の人生全体を見た時にどうするべきかという視点を大切にしています。壁にぶつかったり、行き詰ったりしていて、何かヒントが欲しい時は気軽にお問い合わせ下さい。そうすることできっと前に進めるはずです。 ⇒詳しくはこちら

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