足の骨折の手術で治療期間や完治をどのように考えるべきか?医者がやさしく解説

07.022015

この記事は4分で読めます

こんにちは、スポドクKです。

 

今回は、怪我の「完治」についての考え方をお話しをします。一般的に言われている考え方とは違う事もあるのでぜひ参考にして下さい。

 

それでは、この記事を読んでいるあなたの能力が最大限に発揮され、所属するチームに貢献できるように祈りながら進めていきます。

 

参考記事
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もしあなたが足を骨折して病院に行ったら医者に、「どのくらいで治りますか?」と聞きますよね。もしくは、大事な試合があるとしたら、「この試合には出られますか?」と聞くかもしれません。

 

これらの質問であなたが聞きたいのは、「この怪我はどのくらいで完治しますか?」という事だと思います。怪我をすると「完治」という言葉をよく耳にしますが、「完治」とは一体何なのでしょうか。

 

 

見た目が元通りになる事?それとも怪我をする前の様にプレーが出来る事?どちらもその通りかもしれません。

 

 

しかし、その「完治」とは一体何なのか、医者と選手の考え方の違いが時にトラブルを引き起こします。

 

 

そんなトラブルが起きないように、これから「完治」についてお話ししていきます。

 

 

それでは始めていきましょう。

 

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「完治」は誤解を生む言葉

冒頭での仮定のように、もしあなたが足の骨折をしてしまって、それに対して手術をした場合、「こんなはずではなかった。」とか、「もっと良くなると思っていた。」

という状況には絶対になりたくないと思うでしょう。けれども、実際にはそんな風に言う選手は結構います。

 

 

万が一、それが医者の実力不足が原因であったら、いくらでもその医者を責めてもいいです。しかし、私達医者としては手術は大成功だったと胸を張れる場合でも、選手は満足しない事があります。

 

 

そういった原因には、

  • そもそも治療が難しい怪我である
  • 医者と選手の認識の違い
  • コミュニケーション不足

等があるかもしれませんが、

 

そもそも「完治」という言葉のイメージが状況を悪化させている、と私は思っています。

 

 

 

完治にも2種類ある??

そもそも「完治」とはどういう状態を指すのでしょうか。

 

私も選手時代は怪我が多かったので、選手が「完治」をどう考えているのかはよく分かります。ひとまず、選手目線で「完治」について考えてみます。

 

 

 

 

私は完治とは、「形態(見た目)」と「機能(動き)」に分けられると考えています。ここでは、また足の骨折を例に進めていきます。

 

 

まず、「形態(見た目)」とは文字通りで骨折した骨が怪我をする前の形に戻る事、です。これにはどれだけ正確に整復できたかが重要で、ある意味、私たち医者の腕の見せ所です。

 

 

次に「機能(動き)」ですが、これは元通りの筋力に戻ったか、とか元通りに走る事ができるようになったか、とかいう事です。

 

 

あなたのような選手にとっては、とりわけ「機能(動き)」が大切になります。元通りに動けなければ、練習に復帰する事はできませんからね。

 

 

と、ここまで選手目線でお話ししてきましたが、ここで医者との大きな誤解が生じているのです。「完治」というのが、「元通り」になる事だとしたら、私達医者は神様に最も近い存在と言ってもいいのではないでしょうか。

 

 

そもそも「完治」なんてあるのか??

私達医者は治療を行いますが、その多くはあなた自身の回復力の手助け程度です。あくまでも、最終的に身体の回復力が無ければ骨折は治りません。

 

どういう事かというと、骨折した骨は接していれば自然とくっ付いてきます。しかし、ひどい骨折では、折れた骨同士が遠くに離れてしまうので、骨がくっ付く事ができません。

 

 

その様な時は手術をして整復し、また離れない様に金属などで固定します。(※整復とは、元の位置に戻す事です。)

 

誤解の無い様に付け加えますが、骨折した骨はどんなに上手な手術をしても、骨折する前の状態に100%戻る事はありません。できるだけ元に近い状態には戻そうとしますが、一度割れたお皿が元に戻らない様に、完璧に同じ形にはなりません。

 

 

ですから、「形態(見た目)」に関しては完璧に戻ることは無い、つまり、「完治」とは誤解を生む言葉となり得ます。

 

 

では、「機能(動き)」に関してはどうでしょうか。

 

機能が「完治」するというのは、怪我をする前と同じ筋力に戻ったり、怪我をする前と同じ速さで走れるようになるという事でしょう。それは可能です。

 

 

骨折して弱くなった部分を筋力トレーニングで補ったり、走り方を負担の無い様に変えたり、いくらでも工夫する事で改善の余地はあります。これらを手術後のリハビリでできるようにするのです。

 

元々、怪我をしやすい動き方をしている場合もありますから、そういう場合はリハビリで修正していきます。

 

 

 

 体は日々変化している

私達の体は、怪我をしてもしなくても、日々変化しています。その変化は決して後戻りする事はありません。

 

それが、プラスの方向へ変化する場合は成長と呼び、マイナスの方向へ変化する場合は老化や退行などと呼びます。人間の体は子供の頃の成長を経験して、どこかのタイミングで必ず下り坂になります。

 

  • 筋力が落ちたり
  • 記憶力が落ちたり
  • 柔軟性が落ちたり
  • 瞬発力が落ちたり

 

 

たまたま、怪我によってそのタイミングが早まったと考え、それを補う方法を考えていく、というのが怪我に対する正しい向き合い方である気がしています。

 

 

骨が完全にくっ付くまでには2~3ヶ月掛かると言われますが、リハビリを経て復帰しても違和感は残り、その倍くらいの期間で違和感が取れる選手が多いようです。中には、ずっと違和感を感じながらプレーしている選手もいます。

 

 

ですから、怪我も身体の変化の1つと考えて、前向きにその変化に取り組む。そういう姿勢があなたを選手として、人間として成長させてくれるはずです。

 

 

 

それでは今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。


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プロフィール

2017-04-08_151306 はじめまして、スポドクKです。私はプロサッカー選手を目指していましたが怪我で諦めました。その後、スポーツドクターを志し、現在はプロ選手からスポーツ愛好家の方々の怪我を治すのはもちろん、彼らの能力が最大限に発揮されるようにサポートしています。私自身がプロ選手を目指していましたし、現在まで多くのプロ選手をサポートしてきたので、スポーツドクターの視点から選手がステップアップするためのヒントをお伝えすることができます。ですから、怪我をしている時はもちろんのこと、怪我をしていなくても私が伝えられることは沢山あるのです。そして、私はアドバイスをする時は、現役時代だけではなくその人の人生全体を見た時にどうするべきかという視点を大切にしています。壁にぶつかったり、行き詰ったりしていて、何かヒントが欲しい時は気軽にお問い合わせ下さい。そうすることできっと前に進めるはずです。 ⇒詳しくはこちら

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