こんにちは、かじです。
これまで、怪我直後の応急処置についてお話ししてきました。今まではした方が良い事についてまとめてきましたが、今回はしてはいけない事についてまとめていきます。
体にとってプラスの事を知るのは良い事ですが、それはマイナスになることを避けてこそ効果が発揮されます。まずはマイナスを減らすという視点も大切です。という事で、今回は怪我をして最初の2日間にやってはいけない事についてお話します。
項目自体は非常に少ないので、すぐに活かせるはずです。
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足首捻挫で腫れた時の対処法を復習
RICE処置とは、このようなものでした。
- Rest(レスト) :局部の安静
- Icing(アイシング) :冷却
- Compression(コンプレッション) :圧迫
- Elevation(エレベーション) :拳上
これらの目的は「腫れ」を最小限にする事、そして、復帰の時期をできるだけ早くする事。ここまでは、これまでお話してきた通りです。
であれば、RICE処置以外には「腫れ」を少しでも減らす為に、できるだけの事をしておきたい、そう選手が思うのは当然です。
しかし、その逆にそれをやったら「腫れ」がひどくなるぞ!と、私から見たら完全にNGな行動をとっている選手がいるのもまた事実です。
せっかく、意識高く怪我に取り組もうとしているのですから、知らなかったではもったいない3つの事をぜひ知っておいて下さい。
参考記事
▶足首捻挫の痛みと腫れへの応急処置とは?医者がRICE処置の基本を解説
足首捻挫の症状をひどくしないために
まず、1つ目のNG行動は「お風呂」です。もっと詳しく言うと、お風呂の「湯船」に入る事です。
シャワーはOK!
これは、説明するまでも無いと思いますが、湯船というのは体を温める為に入るものです。
体温が上がると循環は良くなります。そうすると、怪我している部位からは内出血が増えて、「腫れ」がひどくなりズキズキして痛くなります。
ですから、湯船はNGです。
しかし、軽くシャワーは問題ありません。それくらいでは体が温まる事はないからです。
ただ、立った状態が長い事続くと
- ・Elevtion(エレベーション) :拳上
が出来ていない事になりますから、あくまでも短時間で浴びて下さいね。
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▶足首捻挫の痛みと腫れへの応急処置とは?医者がRICE処置の基本を解説
足首捻挫の処置とは
2つ目は、患部外トレーニングです。患部外トレーニングとは、怪我をした部分以外のトレーニングの事です。
「怪我をしてすぐにトレーニングする人なんていないでしょ?」と思うかもしれませんが、そうでもないのです。
例えば、最も多い足首捻挫の場合を考えます。
「痛いのは足首だけ。他の部分は元気なんだから、他の選手に遅れないためにも腹筋、背筋くらいはしておきたい!」そんな選手は意外と多く、
怪我をした次の日からトレーニングをしたり、もっとひどい時は、怪我をした2時間後にはトレーニングを始めた、なんていう事もあります。
これは完全にNGです。
「怪我以外の部分ならいいでしょ?」と思うかもしれませんが、そのせいで身体の循環が良くなって体が温まってしまいます。怪我をしたら2日間はできるだけ動いてはいけません。
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▶足首捻挫の痛みと腫れへの応急処置とは?医者がRICE処置の基本を解説
足首捻挫の処置での最後のNG
最後は、お酒です。これは、未成年の選手には関係ありませんが、大学生などでたまに聞かれる事があります。
きっと、怪我をしたら練習もできないし暇なのでしょう。しかし、これはめちゃくちゃ腫れます。
お酒を飲むと顔がボーっと温かくなっていい気持になりますよね。あれはアルコールのせいですが、同時に循環が良くなり体温は上がります。
その上、当然のことながら、飲み会の場ではRICE処置ができるはずもなく最悪の状態です。
そういう私も学生の頃、シーズン最後の試合で足首捻挫をした事があり、軽いノリで打ち上げに参加してお酒を飲んだ事がありました。
予想通り、その次の日にはパンパンに腫れてしまい、復帰に予想以上の時間がかかってしまったという苦い経験があります。完全に無知によるもので恥ずかしい限りです。
とにかく、怪我をした後は体の循環が良くならないようにし、「腫れ」を最小限にする事に集中して下さい。
それから、よく聞かれる事の1つに湿布がありますが、できれば、氷を使ったアイシングをして下さい。
詳細はまたお話ししますが、湿布にも循環をよくする薬剤が入っている事があり、冷たく感じるから大丈夫を思うかもしれませんが注意が必要です。
では、今回はこの辺で失礼します。ありがとうございました。